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宇宙の始まりに迫る!ついに捕らえた「原始重力波」の痕跡


【頭P】

「天文学は宇宙からの“手紙”を読み取る学問だ。
“手紙”とは何か分かるかな?」

私が物理学の門を叩いて大学生になったばかりのころ、教授に問いかけられました。教授曰く、手紙は「光」。「宇宙から地球に届く光には、多くの情報が詰め込まれているんだよ」

こんにちは、福田大展です。「宇宙はどのように始まったのか?」。そんな物理の根源となる問いに迫る実験結果が18日未明、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターらの研究チームにより発表されました。今回の歴史的発見も、宇宙からの光を観測した実験によりもたらされました。なぜ光を見ただけで、宇宙の始まりが分かるのでしょうか。

宇宙はどのように始まったのか?

宇宙は最初、●のようにとても小さかったと考えられています。そして一気に膨張しました。この考え方を「インフレーション理論」と呼んでいます。その後、膨張にブレーキがかかり、宇宙が摩擦熱で超高エネルギー状態になりました。これが「ビッグバン」です。ビッグバンのころの宇宙は、超高温・超高密度の火の玉のようだったと考えられています。




雲はなぜ白いのか?

上を見上げてみてください。何が見えますか?天井と答えたあなたは、外に出てみましょう。春はもうすぐですよ。

雲が見えますか。何色ですか?黒い雲が見えるあなたは、屋根のあるところに避難しましょう。分厚い雲が大雨を降らせるかもしれません。

白い雲が見えるあなたは、よく観察してみてください。なぜ雲は白いのでしょうか? 雲の正体は、水滴や氷の粒の集まりです。太陽の光が雲に入ると、水滴に反射して、いろんな方向に進みます。このあちこちに散らばった光が目に入るので、雲は白く見えるんです。


それでは、話を宇宙に戻しましょう。ビッグバンのころの超高エネルギーの宇宙では、電子が自由に飛び交っていました。なので、光は飛び交う電子と衝突して、まっすぐに進めません。光があちこちに散らばってしまうので、このころの宇宙は、白い雲に覆われたように見ることができないのです。




その後、宇宙ができて38万年後、飛び交う電子は電磁気力により陽子に捕らえられ、光がまっすぐに進めるようになりました。つまり、初期の宇宙にかかっていた霧が晴れ、宇宙からの光が見えるようになったのです。この瞬間を「宇宙の晴れ上がり」と呼びます。そして、若々しい宇宙の姿(といっても38万歳だが・・・)を伝えるこの光のことを「宇宙マイクロ波背景放射」と呼んでいます。


光では宇宙の晴れ上がり以降の宇宙しか観測できない

ここで、ある矛盾が生じます。宇宙から地球に届く光は、宇宙の晴れ上がりより後のものだけ。つまり、地球で光をとらえる望遠鏡では、「38万年より前の宇宙は調べられない」ことになります。おっと、行き詰まりました・・・。

?「あきらめるのは、まだ早いぜ!」

私「あ!あなたは!」

【写真:赤ネズミ】
?「ただの通りがかりの『赤ネズミ』さ」

私「ヒッグス粒子の記事で軽く登場した、赤ネズミさん!」

赤ネズミ「光にこだわる必要はねえ。インフレーションのときにうまれた『原始重力波』を探すんだ!また会おう」

私「ありがとう!赤ネズミさん!」

原始重力波とは

赤ネズミさんが言い残した「原始重力波」とは、いったい何なんでしょうか?インフレーションのとき、宇宙は一気に膨張したと書きましたが、凄まじい速さなんです。

「0.00000000000000000000000000000000001秒」という“一瞬”で 「100000000000000000000000000倍」に大きくなったんです!

そして昔、アインシュタインが予言しました。インフレーションによる急激な膨張で時空が歪められて、時空のゆらぎが波として伝わる「重力波」を生み出すと。その宇宙の初期のインフレーションのころに生み出された重力波のことを「原始重力波」と呼んでいます。この記事を書いている現在、まだ原始重力波を「直接」観測したことはありません。しかし、この原始重力波が、宇宙の晴れ上がりのころの若々しい光に、ある“痕跡”を残したのです。

光は決まった方向に振動するときがある


【写真:サングラス】

春を通り越して真夏のバカンス気分か!

夏の日差しがまぶしいときにサングラスをかけると、建物や地面に反射した光を遮れます。なぜ、まぶしくないのでしょうか?「偏光サングラス」には、レンズの間に「偏光膜」が挟まっています。偏光膜は細かいスリットが入った膜のこと。決まった方向にのみ振動する光である「偏光」を、振り分けることができます。

【図:偏光】

原始重力波が残した痕跡とは?

それでは、いよいよ核心に迫ります。「原始重力波が、宇宙の晴れ上がりのころの若々しい光に残した“痕跡”とは何か」。それは、いくつかの偏光の集まりが、決まった模様を作り出すんです。その模様の種類は2種類。ひとつは泉から水が「湧き出る」ような模様で、もうひとつは「渦」を巻いているような模様です。最初の湧き出る模様を「Eモード」、渦の模様を「Bモード」と呼んでいます。

【図:EモードとBモード】

この模様を作り出すのは、原始重力波だけではありません。宇宙の晴れ上がりのころの若々しい光には、微かに暖かい場所と冷たい場所があり、温度に“ムラ”があることが分かっています。しかし、温度の“ムラ”では、Eモードの模様しかできません。つまり、Eモードは原始重力波だけでなく、温度の“ムラ”によっても作られる。しかし、Bモードは原始重力波でしか作れません。(※1)だから、Bモードを観測することは、原始重力波を「間接的」に観測したことになるのです。

観測したデータ

それでは、観測したデータを見てみましょう。

【図:Bモードの観測データ】

これは、宇宙の晴れ上がりのころの若々しい光「宇宙マイクロ波背景放射」のBモードの偏光パターンと温度分布です。横軸と縦軸は光が放たれた位置を表しています。黒い線が偏光の方向。背景の色は温度分布を表していて、赤が温度が高いところ、青が低いところです。

渦を巻いてる!

宇宙の晴れ上がり前の宇宙を観測できるかも!

この実験で、原始重力波が作り出した痕跡である「Bモード偏光」を初めて観測しました。これにより、原始重力波を“間接的”に観測。初期の宇宙が急膨張した「インフレーション理論」の、実験的な証拠が初めて発見されました。このインフレーション理論を考えたのは、東京大学名誉教授の佐藤勝彦博士と、米宇宙物理学者のアラン・グース博士たちです。

「今後は直接、重力波を測定し、宇宙の生まれた瞬間の『写真』を出してほしい」

●新聞によると、佐藤博士は発表後にこう語っています。前に書いたように、「光」では38万年より前の宇宙は調べられません。しかし、もし原始重力波が“直接”観測できるようになれば、38万年より前のインフレーションのころの宇宙を観測できるかもしれないのです!楽しみですね。

チョウチンアンコウの歪んだ愛


今回お届けするのは、歪んだ愛。
昼ドラのような世界です。
チョウチンアンコウの一種の、
変わった生殖活動をご紹介します。

オスとメスで大きさが違う!

今回の主役は「ミツクリエナガチョウチンアンコウ」。長い名前ですね・・・(汗)。全部で16文字。魚類の中で最も長い和名のようです。見た目は、なかなかの強面ですね。分厚くてつんと上を向いたような唇。ざらざらしてそうな肌の荒れ具合。うーん、不気味です。ミツクリエナガチョウチンアンコウには、オスとメスの違いがはっきり分かる特徴があるんです。それは体長です。メスは40cm近くまで成長するのに対して、オスは4cmほどまでしか大きくならないんです!


出会いは奇跡!歪んだ愛の始まり

広大な深海の世界。同じ仲間の異性と出会う機会は、そうあることではありません。オスがメスを見かけたら、「このチャンスを逃すまい!」とメスの体をガブリ!鋭くかみ付いて離しません。そしてここから、歪んだ愛が始まります。オスの愛情が強すぎて、オスの唇とメスの皮膚が融合。血管までもがつながり、栄養も共有するようになるんです!まさに「ひも」状態ですね!



ひもになったオスの運命やいかに?

メスの体に寄り添い、ひもになってしまったオス。その後の運命はどうなってしまうのでしょうか?目はしだいに小さくなり、やがて消滅。内蔵すら退化してなくなってしまうんです!一方で、メスの卵巣が発達するにつれ、オスは精巣だけが異様に発達。オスは子孫を残すためだけの存在になってしまいます。やがて子孫を残し終えると、オスはメスの体内に吸収されてしまい、完全に同化してしまうんです!


寄り付くオスは拒まない!逆ハーレム状態

オスは深い愛情とともに己の身を捧げるにもかかわらず、メスはめちゃめちゃドライ。自分を気に入ってかみ付いてくれたオスは、次々と受け入れます。やがて、メスの体には複数のオスがくっつきます。まさに逆ハーレム状態!ミツクリエナガチョウチンアンコウの世界では、一妻多夫制なんですね。


ミツクリエナガチョウチンアンコウの、独特の雌雄の関係。いかがでしたか?私たちの身近な恋愛とは、かけ離れた世界かもしれません。でも過酷な深海の世界では、確実に子どもを残すために、必要な方法だったのかもしれません。(福田大展)

ミツクリエナガチョウチンアンコウ

体長はメスが40cmなのに、オスはわずか4cm。
オスは、メスを見つけると体にガブリと噛み付きます。
すると、オスの唇とメスの皮膚が融合。
血管までもがつながり、栄養もやりとりできるようになります。
まさに「ひも」状態!
寄生したオスは徐々に退化していきます。
目が小さくなり、最後には消滅。内蔵もなくなります。
一方で、メスの卵巣が発達してくると、オスの精巣だけが異様に発達。
オスは子孫を残すだけの存在になります。
そして子孫を残した後、オスが辿る運命は・・・
メスの体内に吸収されて取り込まれて、同化してしまいます。

深海は広くて暗いので、オスとメスが出会うのが大変。
出会いが少ない。
1回出会ったら、何が何でもゲットしないとダメなんです。
過酷な世界。
確実に子どもをつくるために、寄生という方法を選んだ。

深海生物の進化

発光

太陽光が届かない暗闇の世界。光を上手に使いこなす進化

①影を消す(カウンターイルミネーション)
  200〜1000mの深海魚のほとんどが、腹に発光器を備えている。
  完全に暗黒の領域となる1,000m以深では、
  カウンターイルミネーションの効果が期待できないためか、
  腹部の発光器はあまり見られない。


②獲物を探す(サーチライト)


  【オオクチホシエソ】眼の下に赤色の光を放つ発光器。暗視野スコープ
   深海では青い光が遠くまで届くので、青白い発光器を持つ生物が多い。
   しかし、オオクチホシエソはは赤い光を放つ発光器を備えている。
   さらに自らの眼も、赤色を感じやすいように進化。
   “赤外線照射装置”と“赤外線感知システム”を備えている
   赤外線の光は、他の深海生物には見えにくい。
   赤い光で、敵に気づかれないように忍び寄り、襲いかかる。
   青い発光器も持っていて、ハイビームのように遠くを見るのに使う。   
   クロロフィル(葉緑素)を持っている。
   クロロフィルをもつ細菌と発光バクテリアが共生し、
   赤い光を放つことができると考えられている。

③獲物をおびき寄せる(ルアー)
  

  【ムネエソ】口の中が光る
   口の中に多数の発光器を持つ。
   光に寄ってきた生物を、えさとしてそのまま食べてしまう。
   敵に見つかると、体をくねらせてうろこの角度を変え、
   敵の目に届かないように光を乱反射させて、姿を見えなくする。


  【Thaumatichthys axeli】
   チョウチンアンコウの仲間
   飛び出した上顎の先に、光るルアーをぶら下げている。
   大きな口を開けたまま、ルアーを光らせます。
   餌となる生物が光に集まってくると、
   ルアーを口の中に折り曲げて、誘い込みます。
   口の中に触れた瞬間、口を閉じて生物を閉じ込めます。
   


④驚かせて隠れる(防御・目くらまし)


  【ガウシア】 青色の発酵液を放ち、数秒後に明るく閃光する。
   動物プランクトン。
   発光タンパク質が、 海水中のNaイオンと反応して発光している。

⑤仲間を見つける(コミュニケーション・求愛)
【ミツマタヤリウオ】
雌雄で眼後部の発光器の大きさが違う。
雄が大きく、雌が小さい。雄が求愛に使う。
雌の体長は50cmほどで、雄は10cmにも満たない。
雄は雌の5分の1ほどの大きさにしか成長しない。
雄は成魚になると、餌をほとんど食べなくなる。
雌を探し、生殖だけにすべてを費やす。
幼魚のころに変わった形態をしている。
目が体長の半分ほども飛び出ている。
成長するにつれて、コイル状に巻かれる。
成魚になるころには、顔にくっつく。
また、腹から糸のように消化器官が伸びているが、
これも成長するにつれて、体内に収納される。

感覚

わずかな光をとらえる進化、光以外の感覚を研ぎ澄ませる進化。

①大きな眼
【オオメマトウダイ】
 目は頭の長さの半分と大きい。

【オオメソコイワシ】

②小さく退化した眼
【ユノハナガニ】

③望遠鏡のような筒状の眼

【デメニギス】
 水深400〜800m。
 眼が大きく、「管状眼」と呼ばれる筒状になっている。
 緑色の球状部分が、円筒形の高感度の眼。
 頭が透明なドーム状の膜で覆われ、内部は液体で満たされている。 
 眼の軸を回転させ、前から真上まで視点を変えられる。
 眼を真上に向け、わずかな太陽光によってできる獲物の影を探している。
 眼のような場所にあるものは、鼻に相当する器官。
 お腹に発光器を持つ。

【ボウエンギョ】

④長い柄の先の眼(少ない動きで視野を広げる)

【ミツマタヤリウオの子ども】
眼が長い柄の先にある。
眼が左右に飛び出している。
体が大きくなると、柄の先が縮んで短くなり、
眼の位置に収まる。
眼が長い理由は、周囲をよく見るためという説があるが、
詳しくは分かっていない。

⑤光を感じる

⑥光を感じる感光板(網膜が発達)

⑦体の表面に大きな孔(獲物の振動を見逃さない)
【オオアカクジラウオ】

⑧長いうろこ(振動や接触に敏感)

【ヒレナガチョウチンアンコウ】
糸のように長くした、ひれのすじを漂わせる。
体のところどころに生えている糸状のものは、側線の感覚孔にある皮弁。
レーダーのように水の流れを敏感に読み取り、
えさを捕まえるのに役立っていると考えられている。
頭に立派な角が生えている

⑨長いひげ(振動や接触に敏感)
⑩大きな鼻
⑪磁場を感じるセンサー(ヘラザメ)

口・胃袋・腸

深海はえさに乏しい。確実に捕獲するために発達した。

①口を大きく開ける

【ホウライエソ】
 体長35cm。水深500〜2500m。
 せきつい骨がバラバラに離れる。
 頭を激しく動かして、大きな口を開ける。
 そのときに、大きな獲物を口の中に通すため、
 心臓や腹部大動脈、えらを後ろ下方に押し下げられる。
 するどい牙を持つ。
 牙に大きすぎる獲物が刺さったときに、飲み込めずに餓死することもある。


【ダイニチホシエソ】
 せきつい骨がバラバラに離れる。
 頭を激しく動かして、大きな口を開ける。


②大きな牙を持つ
【ホウライエソ】

③袋のような口を持つ
【フクロウナギ】
 大きくて伸び縮みする、袋のような口を持っている。
 口の長さは頭蓋骨の10倍ほど。口の上に頭蓋骨が乗っている感じだ。
 大きな口を開けたまま、体を垂直に立てて浮上。
 小さいエビなどを誘い込み、口を閉じて獲物を一気に飲み込む。
 尻尾の先端に発光器があり、
 ルアーのように獲物をおびき寄せている可能性がある。
 http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=INJ5Tk7Nbi4

④胃袋を大きく広げて丸飲みする

【フウセンウナギ】
 英名は「Gulper」“丸飲みするもの”と呼ばれています。
 腹の筋肉が柔らかく、胃袋を大きく広げられる。
 丸呑みした餌を収められる。
 腹が飲み込んだ魚のような形になり、風船のように膨らむ。
 尻尾の先に発光器を持つ。

【クロボウズギス】
 英名は「Deepsea swallowers」“深海の大食漢”。
 自分よりも大きな魚を飲み込むことができる。
 腹が飲み込んだ魚のような形になる。

⑤鳥のくちばしのような長い口を持つ
【シギウナギ】

⑥長い腸で消化と吸収の効率を高める
【ホウキボシエソの子ども】
 体長の5倍ほどの、長い腸をぶら下げている。
 腸が体の外に露出している。
 腸の表面積を広くして、消化と吸収の効率を高めている。

運動

活発に動き回るのではなく、じっと待機して獲物を待つ

①長いうろこで三脚のように体を支える
②長いひげ
③成長せずにエネルギーを節約

防御

①肛門から墨を出す(アカナマダ)
②光る液を出して驚かせる
③体をとげで覆う

①赤(赤はわずかな太陽光の青を吸収して黒く見えるため)
②黒(深海魚の9割は黒い。闇に紛れるため。影は腹部の発光器で打ち消す)
③紫
④透明

発音



発電

シビレエイ科やガンギエイ科が発電する。
攻撃や防御、自分の位置を知る、コミュニケーションなどに使っている。
一度放電すると、充電にかなりの時間が必要。
シビレエイ類は、体の左右にそら豆状の大きな発電器を持つ。
起電力は50〜80ボルト、電流は40〜50アンペアほど。
ガンギエイ類は尻尾の両側に、細長い発電器を持つ。
起電力は数ボルト。

【ヤマトシビレエイ】
【スベスベカスベ】
 ウロコがほとんどなくスベスベしているところから命名





繁殖


浮き袋

高水圧、水圧の変化に耐える進化。

①浮き袋をなくす
②グアニン結晶で浮き袋を覆って頑丈にする
③中身を気体ではなく、脂肪やワックスに置き換える



オオグチボヤ


概要

水深300〜1000m。体長10〜15cm。
海水の流れる方向に向かって、パックリと口を大きく開けて待ちぶせ。
大量の海水を飲み込み、えらでプランクトンをこしとって食べる。
植物プランクトンや動物性プランクトン、小さなエビを食べる。
えさが口に入ると、ガバッと口を閉じて閉じ込める。
こしとった海水は、吐き出す。
大きな口は入水孔で、その上にあるものが出水孔。
マリオのパックンフラワーに似ている。

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=gYcB180X0Tk

マッコウクジラ


地球上最大の無せきつい動物「ダイオウイカ」が、
世間をにぎわせているようなので、
その最大のライバルである「マッコウクジラ」に
注目してみたいと思います。

 大型バス2台分の長さ!

丸く突き出た、巨大なおでこが愛らしいですね。体長は大きいもので18m。歯を持つ動物の中では、地球上最大の生物です。町中を走る路線バスの長さが9mほどなので、約2台分の大きさもあるんです。

潜水の天才!秘密はおでこの中に!?

マッコウクジラは潜水が大得意。水深1000mほどまで潜れるんです!その鍵を握っているのが、大きなおでこ。おでこの浮力を調節して、時には「おもり」、時には「浮き袋」の役目を果たしているんです!


おでこの中には、一体何が入っているのでしょうか?その大部分には、「脳油」と呼ばれるものが詰まっています。深く潜りたいときには、鼻の穴から冷たい海水を入れて脳油を冷却。脳油を固めて「おもり」にします。一方、海面に上がりたいときには、脳油を血液で温めてもとの液体に。浮力を大きくして「浮き袋」としておでこを活用しているんです。

息継ぎなしで1時間海の中

マッコウクジラは一旦潜り始めたら、1時間以上も呼吸をせずに泳ぎ続けても平気なんです!そんなに深くまで潜って、息苦しくならないのでしょうか?マッコウクジラは、酸素を貯めるタンパク質「ミオグロビン」が、全身の筋肉にあるため、大量の酸素を蓄えられるんです。

音で深海を“見る”

マッコウクジラが深くまで潜れることは分かりましたが、深海は太陽の光が届かない暗闇の世界。深海の様子は見えているのでしょうか?

「パチッ!パチッ!パチッ!パチッ!」

このサイトの音を聞いてください。


マッコウクジラは、深海で「クリック音」と呼ばれる音波を出しています。その跳ね返ってきた音を聞くことで、獲物を探していると考えられています。音で深海を“見ている”のです!


何のために深海へ?

マッコウクジラが深海に行くことは分かりましたが、一体何のために潜っているのでしょうか?実は、深海のイカが大好物。体が大きいだけあって食欲旺盛で、1日に1トンものイカを食べるそうです。もちろん、ダイオウイカにも目がありません。2体の戦いを見た人はまだ誰もいませんが、マッコウクジラの口の周りに、ダイオウイカの吸盤に吸い付かれたと思われる痕跡が、確認されています。体長18m同士の決闘。いつか見てみたいですね。(福田大展)

超伝導

歴史


オランダの物理学者カマリン・オンネスが1908年、ヘリウムの液化に成功
4K(−269℃)の極低温の世界を作り出した。
水銀の電気抵抗を調べると、4.2Kでいきなりゼロになった。
金属リングに電流を流し、磁場の変化を2年間実験。まったく減衰しなかった。
オンネスは1911年に超伝導を発表し、1913年にノーベル賞を受賞した。
超伝導とは物質が「電気抵抗ゼロ」で電流を流す状態のこと。


電気抵抗ゼロ

発熱によるエネルギーロスをなくすことができる。
発電量の5%は発熱によりロスしている。
強力な電磁石を作れる

マイスナー効果

超電導体は完全に磁場をはじく。この性質を「完全反磁性」と呼ぶ。
磁場をかけると電磁誘導により、押し戻そうとする磁力を生む電流が表面に発生。
電気抵抗がないので、電流が流れ続ける。
外部からの磁場を打ち消し合い、内部の磁束密度をゼロにする。

磁場を強くすると、ある大きさで磁場をはじかなくなる。
この磁場の大きさを「臨界磁場」という。
臨界磁場に達した瞬間に超伝導性を失うものを「第1種超伝導体」
磁場の侵入をある程度受け入れ、常伝導と超電導が共存するものを「第2種超伝導体」

ピン止め効果

第2種超伝導体は、超伝導と常伝導の部分が混在。
常伝導の部分では、磁場は「量子化磁束」となって三角形の格子状に配置される。

量子化磁束が侵入しているときに電流を流すと、磁束にローレンツ力がはたらく。
磁束が動くと誘導起電力が発生し、電気抵抗が生まれてしまう。

超伝導体にあらかじめ不純物を混ぜて欠陥をつくることで、
磁束は欠陥に捕らえられて動かなくなり、電気抵抗の発生を防げる。


磁場をかけた状態で、第2種超伝導体を超電導状態にすると「磁場を記憶する」
つまり、磁場を変化させると戻ろうとする力がはたらく
固定されて動かなくなる現象を「ピン止め効果」(flux pinning)と呼ぶ。
http://www.youtube.com/watch?v=LZBW3RAHFqs&feature=player_embedded


深海生物の驚くべき光の使い方①



深海は太陽の光が届かない「暗闇の世界」です。
確かに、そうなのですが、実際は光であふれています
光を放つのは、深海の生物。
「光」を巧みに操り、「闇」を支配しようと、
驚くべき進化を遂げているのです。

あなたは深海生物。どう光を使いますか?

想像してみてください。あなたは暗闇に生きる、深海生物です。光をどう使って、えさを確保し、敵から身を守りますか?深海生物の5つの光の使い方を、2回に分けて紹介します。

赤外線を使いこなす“特殊部隊”


最初の光の使い方は、闇を照らして獲物を探す「サーチライト」。紹介する生物は、深海の“特殊部隊”「オオクチホシエソ」です。深海では青い光が遠くまで届くため、青白い発光器を持つ生物が多いです。しかし、オオクチホシエソは敵に気づかれにくい「赤い光を使いこなす」のです!軍隊が使用する赤外線暗視スコープのようですね。眼の下に赤い発光器があります。さらに、自らの眼も赤色を感じやすいように進化させ、“赤外線感知システム”も備えています。

光は甘い罠


2つ目は、光で獲物を呼び寄せる「ルアー」のような役割です。紹介するのはチョウチンアンコウの仲間の「Thaumatichthys axeli」です。この魚は、飛び出した上あごの先に、光るルアーをぶら下げています。大きな口を開けたまま、ルアーを発光。餌となる生物が光に集まってくると、ルアーを口の中に折り曲げて、誘い込みます。怖い!生物が口の中に触れた瞬間、口を閉じて閉じ込めて食べてしまいます。

時限爆弾で目くらまし


3つ目は、敵を光で驚かせて逃げ隠れる「目くらまし」です。紹介するのは、プランクトンの一種の「ガウシア」です。これまでに紹介した光の使い方は「攻撃」でしたが、今回は「防御」に使います。ガウシアは、敵に襲われそうになると、青く光る液体を噴出。勢い良く放たれた液体が、ゆっくりになり始める約2秒後、突然、爆発したかのように閃光を放ちます。まさに“時限爆弾”。敵が光に驚いているすきに、身を隠します。

「深海のエイリアン」(2:46)(Youtube)
https://www.youtube.com/watch?v=1xkFtv3d8MA

今回は、深海生物の光の使い方を3つ紹介しました。深海生物がすごすぎて、私は深海で生きていける気がしません(笑)1日で食べられてしまいそうです。しかし、まだまだ驚くべき光の使い方があるんです。次回もお見逃しなく。





④ 仲間を見つける

4つ目は、暗闇の中で仲間を見つける「コミュニケーション」です。


⑤ 影を消す

5つ目まで分かった人は、想像力が豊かな人ですね!
「深海は太陽の光が届かない」と言ったのですが、
実は人間の目では分からないほどの、微かな青い光が届いています。


QMONOS


ベンチャー企業「スパイバー」(山形県鶴岡市)が、
世界初となる次世代バイオ素材「合成クモ糸」を開発した。

背景

クモの糸は、鋼鉄を上回る強度と、
ナイロンを上回る伸縮性を持つ「世界で最もタフな繊維」
縦糸は強度が高く、横糸は伸縮性に富んでいる。
破壊されるまでに吸収できるエネルギー「タフネス」は、
防弾チョッキに使われているアラミド繊維の7倍。
300度の耐熱性。重さは鋼鉄の6分の1と軽い。

クモは縄張り争いや共食いが激しく、
蚕のように人工飼育できないため、
工業化は困難とされてきた。

作り方

0クモの糸を構成するタンパク質「フィブロイン」をコードする遺伝子を解読。
①<遺伝子組み換え>微生物の遺伝子を組み換える。
②<微生物発酵>物由来の糖を発酵させる工程で、フィブロインを大量合成させる。
③<紡糸>フィブロインを溶かす安全な溶媒を発見。

組み込む遺伝子を変えて、繊維の性質を変えられる。

(?)クモ糸のアミノ酸配列は繰り返し配列が極めて多く、
既存手法では人工合成が困難だった。

応用

加工によって繊維、フィルム、ゲル、スポンジ、
パウダー、ナノファイバーと様々な形態での供給が可能。
自動車や航空機の部品、医療機器など、さまざまな応用が期待されている。

石油に依存しない

タンパク質を合成する微生物の栄養源はバイオマスなので、
原料を石油に依存しない持続可能な繊維。

【これまでの繊維はどうやって作っていたのか】

今後の計画

2013年中に月間100kgを供給できる体制を整備。
「小島プレス工業」と連携して約7億5千万円を投じ、
山形県鶴岡市に生産拠点を新設する。
当初は年産1.2トンだが、
用途開発を進め15年には年産10トンに能力を拡大する。


伝説の古代大陸「アトランティス」の夢



約1万2千年前に海に沈んだとされる「アトランティス大陸」
伝説の古代大陸を発見か!?
ロマンを掻き立てるニュースが、世間を賑わせています。
果たして本当なのでしょうか

世界最強の生物「クマムシ」


「世界最強の生物」と聞いて、何を思い浮かべるだろうか?
ライオン、クマ、ゾウ、クジラ・・・。
巨大でどう猛な動物を、想像するかもしれない。
しかし、あらゆる環境に耐えられる「防御力」の高さを考えると、
「クマムシ」の右に出るものはいないだろう。

スカシダコ


スカシダコ(Vitreledonella richardi)
体長:45cm 水深:200〜2000m
進化:敵に見つからないように、体を透明にする

驚くほどの透明度の高さから「ガラスのタコ」(Glass Octopus)と呼ばれる。
このタコには硬い殻も毒もなく、格好の獲物。
いかに、敵から姿を見られないかが大切になる。
からだのほとんどが透明だが、消化管だけは影が浮かび上がる。
縦の姿勢を保ち、影ができるだけ小さくなるように努めている。


宇宙論の歴史

「天動説」から「地動説」へ


ポーランド出身の天文学者ニコラウス・コペルニクスが、
地球が宇宙の中心で、他の天体が地球の周りを公転しているとする「天動説」を覆し、
地球は太陽を中心に公転する惑星のひとつに過ぎないとする「地動説」を唱えた。
1543年の亡くなる直前に、「天体の回転について」を刊行した。
影響を恐れて死ぬ直前まで販売を許さなかった。

宇宙は何でできているのか

序章 ものすごく小さくて大きな世界

村山さんの問いかけ
「宇宙はどうやって始まったのだろう?」
「どういう仕組で動いているのだろう?」(基本法則はどのようなものだろう?)
「星は何でできているのだろう?」(物質は何でできているのだろう?)
「どうして、私たちはこの宇宙にいるのだろう?」
「宇宙は、これからどうなっていくのだろう?」

ガリレオ・ガリレオが1609年、初めて空に天体望遠鏡を向けた。
木星の4つの衛星を発見。地球が太陽を回っていてもおかしくないと考えた。
「天動説」から「地動説」への転換。

【宙と粒の出会い】
この世で一番大きいのが宇宙で、一番小さいのが素粒子。
宇宙は10の27乗m、素粒子は10の-35乗m。
宇宙研究と素粒子研究の間には62ケタもの「距離」がある。
まったく関係なさそうに見えるこの2つが、実は密接につながっている。
その背景にあるのが「ビッグバン宇宙論」。
宇宙の歴史をさかのぼると、サイズがどんどん小さくなる。
まさに「素粒子の世界」。
ギリシャ神話に登場する「ウロボロスの蛇」。自分の尾を飲み込んでいる。
古代ギリシャの「世界の完全性」を表すシンボル。
宇宙という頭が、素粒子という尾を飲み込んでいる。
宇宙の果てを追いかけると素粒子があり、
小さなものを追いかけると宇宙がある。

10^27  観測できる宇宙のサイズ
10^23  銀河団
10^20  天の川銀河
10^11  太陽系
10^7   地球
10^3   富士山
10^-1  りんご
10^-10  原子
10^-15  原子核
10^-19  クォーク
10^-35  ひも理論での素粒子

第1章 宇宙は何でできているのか

「天上」と「地上」は「別の世界」ではない。
遠くの星も地球と同じものでできている。
だから物質の根源を探る素粒子研究と、宇宙研究がつながる。
物質が同じなら、支配する物理法則も同じ。
「天上」と「地上」に違いはない。



第5章 暗黒物質、消えた反物質、暗黒エネルギーの謎

暗黒物質は、反応の弱い重い粒子
「Weakly Interacting Massive Particle」だと考えられている。
軽い超対称性粒子が暗黒物質の有力候補のひとつ。

XMASS
液体キセノン1tを丸い機械の中に入れ、
ノイズをシャットアウトするために、水のタンクに吊るします。
液体キセノンの原子核に、暗黒物質がぶつかるのを待つ。
ぶつかると、わずかに光が生じる。その光をキャッチする。

▼宙と粒の出会い
加速器での検出と、観測装置での捕捉。
両方がそろって、データが一致したときに、
暗黒物質の正体が初めて明らかになる。
宇宙から届く暗黒物質と、実験室でつくられた暗黒物質は、
まさに「ウロボロスの蛇」の頭と尻尾だと言える。

あとがき

「こんなことを調べて、何の役に立つんだ?」
いつもこう答えています。
「日本を豊かにするためです」
豊かには、経済的な意味だけでなく、心、精神、文化の豊かさも含んでいます。




1億年、サバ読んでました


この地図に描かれているのは、宇宙ができてから38万年後、
「宇宙の晴れ上がり」直後の宇宙の姿だ。
これまで、宇宙の年齢は137億歳だと言われてきたが、
今回の観測結果から見積もられた年齢は138億歳。
実は、1億年以上も高齢だとわかった。

宇宙望遠鏡「プランク」

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)が2009年に打ち上げた宇宙望遠鏡「プランク」が観測した。とらえたのは、ビッグバンの“残り火”と比喩される「宇宙マイクロ波背景放射」だ。

 宇宙マイクロ波背景放射とは

話は、宇宙が誕生したばかりのころまで、さかのぼります。ビッグバン宇宙論によると、宇宙の始まりは超高温・超高密度の火の玉。光で満ち溢れていました。しかし、光は飛び交う電子と衝突してしまい、まっすぐ進むことができません。

ここで、雲を想像してみましょう。雲はなぜ白く見えるのでしょうか?雲の正体は小さな水滴の集まり。光が水滴にぶつかり、まっすぐに進めず乱反射するために、白く不透明に見えるのです。

話を戻すと、ビッグバン直後の光は電子にぶつかりまっすぐ進めないため、雲がかかったように不透明でした。やがて宇宙が膨張して温度が下がると、ばらばらだった素粒子が結びつきます。宇宙が誕生して38万年、原子核と電子が結びついて原子ができると、光がまっすぐに進めるようになりました。宇宙にかかっていた“雲”が晴れて透明に。この瞬間を「宇宙の晴れ上がり」と呼びます。そして、このときの光は宇宙の膨張にともなって波長が引き伸ばされ、「マイクロ波」として現在も地球に届いているのです!この光こそが「宇宙マイクロ波背景放射」です。ちなみに、宇宙マイクロ波背景放射はテレビや携帯電話のノイズとして、毎日のように受信するほど身近な存在なんです。

宇宙マイクロ波背景放射で見た宇宙地図

バーベキューで炭を温めたことはありますか?パチパチと音を立てて燃え上がる炭は、赤く輝いていますよね?物体は温度に応じた色で輝きます。なので光のスペクトル分布を調べることで、温度が分かります。最初の図は、宇宙誕生から38万年後の宇宙にあった「温度のむら」を示しています。赤い色ほど高温で、青い色ほど低温を表しています。その差はわずか数千分の1℃。しかし、そのわずかな温度のむらが、暗黒物質の密度の濃淡を生み、星や銀河ができあがったと考えられています。


【今回分かったこと】
▼温度のむらが不均一
温度の違いを強調すると、図のようになる。宇宙論の標準的なモデルでは、温度のむらの分布はどの方向でも同じはず。しかし、この観測結果によると、画像の白線の上下で、温度のむらに差があるように見える。また右下には「コールドスポット」と呼ばれる温度が低い領域がある。温度のむらがなぜ不均一になったかは、まだわかっていない。

▼暗黒物質、暗黒エネルギーが占める割合


▼膨張速度が遅くなった(ハッブル定数)



(キープ)
プランク衛生はWMAPよりも細かく見分ける能力(角度分解能)が2〜3倍高い。

【データ】
 宇宙年齢:137.96億±5800万歳
 割合:物質(4.81%)暗黒物質(25.7%)暗黒エネルギー(69.3±1.9%)
 ハッブル定数:67.9±1.5 [(km/s)Mpc]
 宇宙の曲率:平坦
 ニュートリノの種類:3種類


【人】杉山直・名古屋大理学研究科教授
   小松英一郎・マックス・プランク宇宙物理学研究所所長


宇宙人に宛てた金色の円盤


the Golden Record

地球から遠く離れ孤独な旅を続ける、宇宙探査機「ボイジャー1号」
木星と土星を調べる当初の役割を終え、新たな夢を託されています。
新たなミッションは、地球以外に住む知的生命体に“手紙”を届けること。
地球の生命や文化を伝える音や画像が収められた「ゴールデンレコード」。
金色の円盤を見つけた“宇宙人”は、何を思うのでしょうか。

地球から最も遠い人工物体「ボイジャー1号」




“人類最大の冒険”と聞いて、何を思い出すでしょうか?
私は迷わず、これを思い出します。
「地球から最も遠い距離に到達した人工物体」
孤独な“独り旅”を続ける、無人探査機「ボイジャー1号」のことを。

宇宙はなぜこんなにうまくできているのか

暗黒物質

スイスの天文学者フリッツ・ツビッキーが、1933年に指摘。
かみのけ座にある銀河団の総質量を計算した。
光の量から計算した質量と、運動速度から計算した質量を比較。
運動速度から計算した質量の方が、400倍も大きかった。
「光を発さず目に見えないけれど、質量のある物質」がある?

アメリカの天文学者ヴェラ・ルービン
銀河の回転速度が、中心から遠く離れても遅くならないことを発見した。
(太陽系は秒速約220kmで回転している)
星や中心部のブラックホール以外にも、重力源がある?
その重力源は、中心から離れるほどたくさんある。

「重力レンズ効果」が暗黒物質の存在を裏付けた。
銀河の光が、手前にある暗黒物質の重力で曲げられて、複数に分かれて見えた。

暗黒物質は光を出さず、他の物質と反応しない。
銀河団と衝突しても、幽霊のように通り抜けてしまう。

→暗黒物質の正体は何か?
→暗黒物質はどうやって出現したのか?


暗黒物質検出装置「XMASS」(岐阜県神岡町)調べる


初期の宇宙には、暗黒物質の密度が濃い場所と薄い場所があった。
濃い場所に強い重力が働き、原子が引き寄せられて星ができあがった。

 ビッグバン理論

ロシアの物理学者アレクサンドル・フリードマンが1922年、
宇宙は膨張していると主張。減速膨張と等速膨張。

ベルギーの物理学者ジョルジュ・ルメートルが1927年、加速膨張を主張。
膨張で空間が広がり、宇宙にある物質の密度が低くなる。
そのため重力の影響が弱まり、膨張速度が上がる可能性を指摘した。

アメリカの天文学者エドウィン・ハッブルが1929年、
天体観測により宇宙の膨張を確認。
遠くの銀河の光がどれも、赤方偏移を起こしていることを発見した。
銀河が遠ざかる速度が、距離に比例することを発見。
(遠くの星ほど、速い速度で遠ざかる)
地球からの距離だけでなく、ある銀河同士にも当てはまっていた。
宇宙全体が膨らんでいる!

アメリカの物理学者ジョージ・ガモフが1946年、
「宇宙の始まりは超高温・超高密度の火の玉だった」という説を提案。
初期の宇宙では波長の短い電磁波が出され、現在もその「残り火」があると考えた。
宇宙が膨張して温度が下がり、「マイクロ波」まで波長が長くなっていると予想した。
「宇宙マイクロ波背景放射」と呼ばれる。

アメリカのベル電話研究所(現在のベル研究所)の研究員
アーノ・ペンジアスロバート・W・ウィルソンが1964年、偶然宇宙背景放射を観測
アンテナの雑音を減らす研究中に、正体不明の雑音をキャッチした。
2人は1978年、宇宙マイクロ波背景放射の発見者として、ノーベル物理学賞を受賞した。

NASAの天体物理学者ジョン・マザージョージ・スムートは2006年、
宇宙マイクロ波背景放射の観測でノーベル賞を受賞。
宇宙背景放射探査機「COBE」(コービー)(Cosmic Background Explorer)を使い、
1989〜1993年にかけて、マイクロ波を精密に観測した。
「むら」「ゆらぎ」を測定。ビッグバンがより確実になった。


NASAのウィルキンソン・マイクロ波異方性探査機
WMAP(Wilkinson Microwave Anisotropy Probe)」が、
2001年に打ち上げられ、「ゆらぎ」をより精密に測定
そのほか、宇宙の年齢が137億年で、宇宙の直径が274億光年以上だと明らかにした。
また、宇宙全体にある暗黒物質の量もわかった。
→小松英一郎・マックス・プランク宇宙物理学研究所所長、IPMU上級科学研究員


ビッグバンで生まれた電磁波のゆらぎが、暗黒物質の濃淡を生み、
銀河が線のようにつながる「フィラメント構造」や、
銀河のない空っぽの部分「ボイド(泡)」を形成し、
「宇宙の大規模構造」を作り上げた。

宇宙の晴れ上がり

ビッグバンから1万分の1秒後で10兆℃。1秒後で100億℃。
光は存在するが、飛び交う電子に反応してぶつかり、外に出られなかった。
光がまっすぐ進めるようになったのは、ビッグバンから約38万年後。
宇宙が膨張して温度が下がり、粒子の速度が落ち着いてきた。
電子は陽子に捕まえられて、電荷が0になり、光が自由に直進して解き放たれた。
空を覆っていた分厚い雲にたとえて「宇宙の晴れ上がり」と呼ぶ。
宇宙背景放射のマイクロ波は、このときの光が引き伸ばされたもの。
なので、ビッグバンから38万年以内の宇宙は、望遠鏡では観測できない。

宙と粒の出会い

ガリレオが400年前に望遠鏡を夜空に向けて以来、
人間は天体からの光を通じて宇宙の謎を解明してきた。
その努力はここで「行き止まり」。
宇宙の起源を探る研究は、ここでおしまいなのでしょうか。
宇宙の晴れ上がりまでの38万年間は、人類の永遠の謎なのでしょうか。

人間は大昔から、天上にある星や太陽の謎を知ろうとする一方で、
地上にある物質の根源について考えてきました。
これ以上は分割できない物質の最小単位を素粒子と呼び、
性質や力の作用を研究しています。
これはまさに、ビッグバン当時の「極小の宇宙」を研究しているのと同じ。

小さな物質を扱う素粒子物理学は、大きな宇宙を相手にする天文学と別々に発展した。
両者を結びつけたのは、ビッグバン理論。
宇宙は昔は小さかったことがわかり、その謎を解くには素粒子の研究が不可欠に。
素粒子の謎をとく上でも、宇宙の研究が欠かせません。

宇宙の大きさは10の27乗m。素粒子の大きさは10の−35乗m。
「極大」と「極小」の研究が、同じ答えを求めて進められている。

顕微鏡で宇宙を探り、望遠鏡で素粒子を探る時代。
加速器は、望遠鏡では見られない宇宙のはじまりを観察する「宇宙を見る顕微鏡」。


無理なダイエットは禁物!絶食1500日!



 1500日以上、何も食べていない生物がいる。三重県鳥羽市の鳥羽水族館にいる、深海生物「ダイオウグソクムシ」だ。周りの心配をよそに、きょうも絶食を続けて水槽を優雅に歩いている。


 ダイオウグソクムシは、世界最大のダンゴムシの仲間。体長は20~40cmで、大きいもので50cm近くにもなります。メキシコ湾やカリブ海の海底約170~2000mに生息しています。複眼は3500個の個眼からできている。海底に沈んだ動物や魚の死骸を食べることから「深海の掃除屋」の異名を持つ。大型の割に小食で、飢餓に強い。エサが少ない環境で、巨大に育つ理由は分かっていない。


 鳥羽水族館では、3匹を飼育している。絶食中のダイオウグソクムシは、2007年9月にメキシコ湾からやってきた。体長29センチ、体重約1kgの雄。「No.1」と呼ばれている。2009年1月2日にアジ1匹を食べて以来、餌に見向きもしなくなった。イカの足やサンマ・・・。いろいろ試したが、口にしなかった。

絶食は5年目に突入!
→なぜ「No.1」と呼ばれているのか
→エサを食べさせる努力

 Youtubeにある動画「1432日目の挑戦」では、えさやりを担当する飼育員の苦労がうかがえます。この動画は、ある日のえさやりの光景を映したもの。最初にサンマを水槽の中に落とします。「あっ!何かが落ちてきた!」てな感じで、のしのしサンマに近づいていく!が・・・食べない。しびれを切らした飼育員が、ダイオウグソクムシを「がしっ」とわしづかみし、口をサンマに無理矢理押し付ける!が・・・食べない。
 まだまだ、めげません。次に取り出したのはブリの切り身。今度は自らブリに近づいていきます。ブリの上に足をかけた!今度こそ!が・・・ブリを踏みつけてそのまま通り過ぎてしまいました。飼育員は水槽の中に視線を落として、ため息とともに頭をうなだれます。残念!

動画「1432日目の挑戦」





<人>飼育研究部・森滝丈也 さん

ILC


ILCとは何か

ILCとはInternational Linear Collider(国際リニアコライダー)の略。全長約30kmの直線状の加速器で、電子と陽電子を衝突させる。宇宙が創られた1兆分の1秒後の「エネルギーのかたまり」を生み出し、ビックバンを再現する。

加速装置に超伝導を用いて、加速性能を向上させる。粒子ビームの太さを細くし、粒子密度を増やして衝突頻度を上げる。

黒スケはどのように鎧をまとったか




 硫化鉄の“鎧”をまとった深海の巻貝「スケーリーフット」。前回のブログで、硫化鉄をまとって黒い色をしているスケーリーフット(黒スケ)だけでなく、硫化鉄を持たずに白い色をしているスケーリーフット(白スケ)もいるという衝撃の事実が明らかになりました。しかし、この2種類は遺伝子的にはまったく同じ。


いったいなぜ黒スケだけが、鎧をまとっているのでしょうか?