「間違ったでは済まないんです」 語気を強めた。
DNA不一致の知らせを受けて「よかったよかった」同房の人と握手した。
当時の裁判官は「DNA判定は間違いのないものだ」という過信があったと話している。
「今も昔もDNA判定だけで決めつけてはいけない」
という言葉に危険性を感じた。
当時の報道に必要だったのは、当時のDNA鑑定の精度について
「1/800の精度であり、鑑定結果が一致する日本人が(人口/800)人いる」
と客観的数値を伝えるべきだった。
さらに精度の数字が本当に有効なものなのかを検証すべきだった。
事件から17年経った今の精度は1/●兆。
●兆という数字が正しいのかを検証し、正しいのであれば
人口は60億人であり、限りなく人物を断定しても問題がないと思われる。
科学は便利な道具である。
有効性も科学的に検証すべきであって、
科学という便利な道具を鼻から否定するのは危険な流れに感じた。
科学報道の必要性を強く感じた。