▼アーネスト・ラザフォード
金ぱくに自然放射線(α線)を当てて実験。
ほとんど通過し、ごくまれに跳ね返ってきた。
→中身はスカスカなんじゃないの?
▼ニールス・ボーア
「原子核」の周りを「電子」が回っている模型を考えた。
ボーア模型を考えたのが28歳、37歳でノーベル賞を受賞した。
原子の大きさ :10^-10
原子核の大きさ:10^-15
原子核は原子の10万分の1の大きさ。
原子を100立法mの空間だとすると、原子核は1立法mm
▼ヴォルフガング・パウリ
ニュートリノの存在を予言した。ボーアの弟子。
中性子は寿命15分で自然に崩壊する。
中性子が崩壊すると陽子になり、電子が出ているようだが、
崩壊前の中性子と崩壊後の(陽子+電子)のエネルギーが合わない。
→エネルギーを持ち去っている粒子(ニュートリノ)が存在するはずだ!
N → P+ + e- + n
neutron → positron + electron + neutrino
▼素粒子の種類
<クォーク>
語源は鳥の鳴き声。ジェームス・ジョイスの小説「フィネガンズ・ウェイク」から取られた。4つの力がすべて働く。クォーク単独で取り出すことには成功していない。
up charm top
down strange bottom
<レプトン>
語源は「軽い」という意味。
電子の列には強い力が働かない。
ニュートリノの列には強い力と電磁気力が働かない。
electron muon tauon
e_neutrino m_neutrino t_neutrino
ハドロン :クォークでできているもの。
バリオン :3種類のクォークからできているもの。
メソン(中間子):偶数のクォークからできているもの。
▼太陽はニュートリノを放っている
Proton → He + positron(e+) + 電子neutrino
地球に降り注ぐ光子の数は、
1平方mあたり1秒間に10^21個(1.37kW)。
電子ニュートリノは、600兆個。
人間も1秒間に100兆個の電子ニュートリノを浴びている。
ニュートリノが地球の岩石に当たる確率は、
50億個のうち1個が当たるほど。
一生のうちに何個か当たる程度。
▼宇宙は光とニュートリノであふれている
宇宙にある物質を平均すると、
1立方mあたり、
光子 10億個
電子ニュートリノ 1億個
μニュートリノ 1億個
τニュートリノ 1億個
陽子 1個
電子 1個
▼ニュートリノを見るには弱い力を使うしかない
弱い力は「崩壊させる状況を作り出す」
電子ニュートリノがぶつかると、
中性子が陽子に変わり、電子が飛び出す。
μニュートリノがぶつかると、ミューオン。
τニュートリノがぶつかると、タウオン。
(正確には、ニュートリノが中性子に近づくと、
中性子はウィークボゾンを吐き出して陽子に変わる。
ウィークボゾンはニュートリノと合体し電子になる)
電子、ミューオン、タウオンには電磁気力が働くので測定できる。
電子などが光速を超える速さで飛び出すと、
衝撃波の青白い光「チェレンコフ光」を発する。
(∵物質中では光速が遅くなる。
水の屈折率は1.3くらいなので、光速は75%になる。)
この2段階で間接的に観測する。
▼スーパーカミオカンデ
チェレンコフ光を光電子増倍管で捕らえる装置。
直径40m、高さ40m。中には5万tの水を入れる。
電子ニュートリノは崩れたリング状。
μニュートリノはきれいなリング状。
τニュートリノは質量が重いので、観測しにくい。
もともとは「陽子崩壊」を観測するための装置だった。
1987年2月、マゼラン星雲の超新星爆発で放出されたニュートリノを偶然観測した。
13秒で11個観測。
「超新星爆発のとき、ニュートリノは10秒ほどに固まって放たれる」。
天体物理学者がの予想とぴったり合っていた。
光以外で初めて宇宙を観測した瞬間。
ニュートリノで星を観測する「ニュートリノ天文学」を開拓。
▼太陽ニュートリノ問題
太陽から地球に到達するまでに、ニュートリノの数が減っている
▼大気ニュートリノ問題
太陽からの陽子が地球の大気にぶつかり、
π中間子→ニュートリノと変化したものが大気ニュートリノ。
昼と夜で観測される大気ニュートリノの数が違う。
地球を通過する間に、何かが起こっている!?
▼ニュートリノ振動
坂田昌一、牧二郎、中川昌美の3人が理論を確立。
もしニュートリノに質量の差があれば、
電子ニュートリノ、μニュートリノ、τニュートリノは
互いに変化し合う。
▼強い力
媒介粒子はグルーオン(glueon)
強い力はバネのよう。離れれば離れるほど力が強くなる。
強さは電磁気力の1000倍。
力が働く範囲は、10^-15m。原子核の大きさほど。
▼弱い力
媒介粒子はウィークボゾン(weak boson)
「粒子を崩壊させる力」。
N → P+ + e- + n
neutron → positron + electron + neutrino
「ダウンクオークがアップクオークに変わる力」と言い換えられる。
d → u + W + e- + 反電子n
ダウンクオークがアップクオークに変わるときに、
ウィークボゾンが投げられる
作用距離は10^-18m。1983年に初めて観測された。
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