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かみのけ座銀河団の中に 854 個もの「超暗黒銀河」を見つけた。
昨年のおわりに 47 個の超暗黒銀河が初めて見つかり話題となっていた。
かみのけ座銀河団内での分布や、超暗黒銀河の中にある星の種族が明らかになった。
暗黒銀河とは
恒星がほとんどなく、暗黒物質の巨大な重力によって支えられている銀河。少しはガスや塵も含まれている。超暗黒銀河とは
銀河系のわずか 1000 分の1の明るさにもかかわらず、大きさは銀河系と同程度にまで広がっているという、非常に淡い光の銀河。光では見れない大量の暗黒物質が存在し、その重力が星を銀河内部にしばり付けているのではないかと考えられている。力学計算から、星などの「光で見える物質はたった 1% 以下」で、残りの 99% 以上は暗黒物質が占めている。超暗黒銀河はどのようにできたのか
超暗黒銀河が古い星の種族で構成された古い天体であることが判明した。かみのけ座銀河団の中での分布は他の銀河と同じように中心に集まっていることから、銀河団の外から最近落ちてきたものではなく、銀河団内に古くから存在していたと考えられる。
銀河ができた後に、何らかの形で星の材料となるガスが失われ、星を作るのをやめてしまった結果だと考えられる。
ガスが失われた原因として、3つの可能性が挙げられる。
① 銀河団ガスの風圧による押し出し② 銀河団内の別の銀河との重力相互作用によるはぎ取り
③ 銀河団環境に誘発された銀河内部での同時多発的な超新星爆発によるガスの押し出し
アーカイブから発見
国立天文台ハワイ観測所では1999年の観測開始以降、すばる望遠鏡で得られたすべての観測データを大切に保管し、観測後1年半以上経ったデータはすべて全世界に公開している。今回の「お宝発掘」は、このような公開されたアーカイブデータの中から行われた。アーカイブを使った研究成果が発表されることも多く、すばる望遠鏡アーカイブのさらなる活躍も期待されています。
かみのけ座について
確認されただけで1000個以上の銀河がある。
しし座銀河団を合わせてかみのけ座超銀河団とも呼ばれる。
地球からの平均距離は3.21億光年。
中央には2つの巨大な楕円銀河がある。(NGC4874とNGC4889)
研究チーム
幸田仁 (米国・ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校)
「今後の分光観測によって星形成の歴史を研究し、超暗黒銀河の形成過程を探りたい」
八木雅文 (国立天文台/法政大学)
山野井瞳 (国立天文台)
小宮山裕 (国立天文台/総合研究大学院大学)
山野井瞳 (国立天文台)
小宮山裕 (国立天文台/総合研究大学院大学)
プレスリリース
854個もの「超暗黒銀河」をすばる望遠鏡のアーカイブから発見
▼今回の研究
→どのように発見したのか
→「超暗黒銀河」はどのようにできたのか
→3つの説のうち、一番有力そうなのはどれか
→どのようにガスや塵を失ったのか
疑問
▼背景
→「超暗黒銀河」の定義は
→「超暗黒銀河」が見つかっているのはかみのけ座だけか
▼今回の研究
→どのように発見したのか
→「超暗黒銀河」はどのようにできたのか
→3つの説のうち、一番有力そうなのはどれか
→どのようにガスや塵を失ったのか
▼今後の展開
→今後はどのような研究につながっていくのか
▼その他
▼その他
→アーカイブから発見することはどれほど珍しいのか
→この研究の楽しくてたまらない瞬間は
→この研究分野で今一番ホットな話題は
→この研究の楽しくてたまらない瞬間は
→この研究分野で今一番ホットな話題は