ソーシャルデザインとは
人間の持つ「創造」の力で、社会が抱える複雑な課題に挑む活動① 森を知る
社会課題の全容を大きく理解する。例えば、本を読む、データを集める、現場に足を運ぶ。
集めた情報は「観察シート」や「データ共有シート」などで見える化して、
仲間と共有する。
▼現場を歩く
頭でっかちになりがちな情報を、五感を使って身体で感じる。
「観察シート」は観察事象と気になったことは区別して書くことが大切。
▼先人から学ぶ
文献調査。データ収集。
過去や歴史は、現在の社会課題を知るうえで見逃せない背景。
② 声を聞く
データ収集や観察から一歩踏み込み、社会課題を自分の問題として認知すること。人と向き合うことで関係性が生まれ、社会課題を自分ごとにする。
社会課題の深層に触れ、社会課題を自分ごととして深く掘り下げる作業。
声を聞く対象は「森の住人」「森の管理者」「森の活動家」。
「森の住人」とは、社会課題の影響を受けている人のこと。
大多数の声を代弁するような人ではなく、
社会課題に対して強い感情や独自の考え方を持ち、特徴的な行動をしている人。
(エクストリーム・ユーザー)
▼エスノグラフィー
調査の目的は絞り込まず、十分な期間を費やして対象者と濃密な関係をつくり、
何度も繰り返しインタビューを重ねる。
これまでの観察やデータ収集での発見はいったん忘れ、真っ白な心で取材する。
聞きたいのは「その人にしかできない話」。
▼記録・編集・共有する
記憶が新しいうちに、インタビューの「!」を抽出する。
取材相手の「生の言葉」を黄色いふせんに書く。
その言葉から考える「発見したこと、仮説」を緑色のふせんに書く。
③ 地図を描く
「イシューマップ」社会課題のどの部分に取り組むのか(プロジェクトイシューの選択)、
課題解決のために何をつくるべきかを判断するための「地図」。
▼システム思考マップ
社会課題の背景に潜む要因の、因果関係を把握するマップ。
(参考)「なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?」
▼ロケーションマップ
特定の地域や場所に配置された人、モノ、コトに焦点を当てたマップ。
社会課題と空間・地域・地理に密接な関係がある場合に適している。
▼変化ステージマップ
課題を抱えている住民が、問題から抜け出すときの障壁を、
各ステージに分けて整理するマップ。
例えば「無関心」「関心」「準備」「実行」「維持」の5つのステージ
▼ジャーニーマップ
社会課題について住民の生活や行動が変化する工程を描いたマップ。
人の行動プロセスを時系列で表現できる場合に適している。
▼ステークホルダーマップ
社会課題にかかわるステークホルダー(利害関係を持つ人)の、
行動や利害関係、アプローチを記した関係図。
▼KJ法
「KJ法」とは、民族地理学者の川喜田二郎氏が考えた発想法。
現場の観察を「記録する」→「分類する」→「まとめる」→「発想する」。
「まとめ」は、異質な情報から要素を抽出して、組み合わせて、
新しい意味を発見すること。
KJ法の特徴は、見出しづけと空間配置。
① 現場観察、データ収集、取材で集めた情報の要素をふせんに書き出す
② 近い関係のふせんを小チームにまとめる
③ どうして集めたのかを考えて見出しをつける
④ 少チーム同士を中チームにまとめて、見出しをつける
⑤ 関係のあるチームを線で結ぶ(空間配置)
現場観察、データ収集、取材で集めた情報を、KJ法でまとめる。
人とのかかわりがカギであれば「ステークホルダーマップ」、
住民の変化がカギであれば「ジャーニーマップ」で整理する。
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